果暮らし

地の果て男鹿半島での暮らし。

こうした言い方をすると、自給自足生活のように見えるかもしれないですが、21世紀の日本においてさすがにそれは無いです。

言うなら、自給自足「的」な暮らし、そして文化です。

ガチの自給自足は相当にスパルタンな生活を強いられますが、今の男鹿半島に住んでいる人たちは、歴史から受け継いだ自給自足「的」な暮らしを豊かに楽しんでいます。

男鹿半島は、半島ゆえに三方を海に囲われ、残る一方も大きな湖があったために、陸地からのよそとの交流が極端に少なかった土地。

そのため、地域の中で採れた食材を、大切に地域の中で食べ、保存し、活用する術が、今の時代でも伝わってきてる。

たくさん採れた野菜や山菜、キノコ類、さらにはハタハタをはじめとした海産物を、手間暇をかけて料理する。
さらに、後からでも食べられるように、干したり、漬けたり、発酵させたりと、時間と労力を惜しまない。

それは自然の恵みに対してのリスペクトを生みだす。

食べ物に対しての豊かな思いが、生活も文化も豊かにしてくれる。

自給自足「的」な生活が占める割合は、人それぞれ異なりますが、その恩恵にあずかっていることは、なんとなくみんなの意識の根底にあるように感じます。

そうした、果の暮らしと文化を、少しづつ紹介していきたいと思います。