秋になるとたくさんの実をつける柿の木。
お店でもたくさん入荷し、多くの人が食べている一般的な秋の果物ですが、実は柿には2種類あります。
そのまま甘く食べられる甘柿と、すごく渋くてそのままでは食べられない渋柿。
そして北国で一般的なのは「渋柿」のほうです。
そのままでは食べられませんが、これに少し手間暇をかけるだけで、とっても甘い「干し柿」を作ることができる。
手間はかかりますが、方法は簡単。
綺麗に皮を剥いた渋柿を、ひもで結わえて、軒先など直に雨雪のあたらない場所につるして乾燥させます。
期間は2週間から1カ月程度。
中には冬の間、づっと吊るしておいて、除雪の合間におやつがわりに食べる人も。
水分が抜けて徐々にしわしわになっていくのと同時に、渋みが抜け、驚くほど甘みが凝縮された、冬場の最高の甘味になります。
作り方の細かい部分では、人それぞれの工夫がたくさんあって、作った人によって味の違いがあります。
人の家に行っていただく干し柿は、ぜんぜん違う味わいで、それも冬場の楽しみ。
こうした多様な味わいを楽しめる豊かさって大事なことだと思います。
豊かでおいしい文化、つなげていきたいです。